マリー・アントワネットの『デッドマン・ウォーキング』 ~マリア・テレジアの娘として死す

「デッドマン・ウォーキング」とは、死刑囚が独房から処刑室に連行される際、看守が周囲に宣する言葉で、「死刑囚が行くぞ!」という意味。ハプスブルグ家の皇女に生まれ、栄耀栄華を極めたフランス王妃から一転、罪人として両手を縛められ、髪をばっさり切り落とされて、ボロボロの馬車で処刑広場に連れて行かれたマリーの心中はいかなるものだったろうか。

無名戦士の墓 ~名もなき祖国の英雄たち

欧州各地に存在する無名戦士の墓。歴史の書物に刻まれるのは一握りですが、その足下には、何十億という人々が存在します。「ベルばら」では、民衆の側について戦うことを決意したオスカルが「我らは名もなき祖国の英雄になろう」と兵士たちを奮い立たせる場面があります。名も無き人々の墓碑は未来に向かって、誰が語るよりも確かな平和のメッセージを送り続けています。

Pickup 書籍 ドストエフスキー

ドストエフスキー伝記(祥伝社新書)より ~人は葛藤する限り、神と共に在る

難解・冗長で知られるドストエフスキーはどんな時代に生まれ、何に影響を受けて作家活動を開始したのか、ロシア史、文学史から読み解く伝記。賭博、借金、投獄、女、波瀾万丈の人生の中でもロシアの行くべき道を模索し、人類の処方箋を探し求めたドストエフスキーの深い知性と義侠心がひしひしと伝わってくる良書。

プラハ『飢えの壁』 ~カレル4世とルイ16世

寒さで凍てついたベルサイユ宮殿の庭園を視察したルイ16世は「ちょうどよかった。パリから失業している男たちをあつめて、氷かきをやらせるといい。賃金をたっぷりはずんでな」と兵士たちに命じる。プラハではカレル4世が貧困に苦しむ庶民の為に必要のない巨大な壁を建設したといわれている。君主に必要な徳と社会の幸福に関するコラム。

酒とバラの日々 ~オスカルとブランデー

結婚話をけってから酒浸りになったオスカル。彼女にとってのフランス革命とは、意識と生き方の革命でもあったというコラム。ジャズの名曲『酒とバラの日々』ペリー・コモの動画と歌詞を紹介、ポーランドのアルコール依存症の社会問題についても触れています。

マイ・ファニー・バレンタインと夫婦愛 ルイ16世とマリー・アントワネット

ルイ16世の処刑の前夜、マリー・アントワネットは祈りの中で「激しい恋愛感情はなかったにせよ、わたしはあの人を愛していたのだと……これもまた愛であったのだと……体にしみわたる長い夜をアントワネットは思いつづけていた」とその愛を自覚する。女性としてフェルゼンを求めながらも、一方では夫に対する尊敬と愛情も抱いていたエピソードから。

『カラマーゾフの兄弟』江川卓訳をお探しの方へ(原卓也訳との比較あり)

絶版になって久しい江川卓訳『世界文学全集(集英社)』のカラマーゾフの兄弟を抜粋と写真で紹介。現代的で読みやすい訳文です。原卓也訳との比較も掲載。2021年はドストエフスキーの生誕200年のアニバーサリーイヤーにつき文庫化の可能性もあり。興味のある方は復刊リクエストにご協力下さい。

無知は知の始まり オスカルさまと野菜スープ・貴族が貧者の現実を知る時

大貴族の令嬢に生まれ育ち、華やかなベルサイユ宮殿の世界しか知らないオスカルが、ロザリーの手引きで、初めてパリの貧しい庶民の暮らしを体験する場面。「分かったつもり」でも、何一つ理解していなかったことを思い知り、後のバスティーユ攻撃に繋がるエピソードです。ポーランドの病院の食事や施設を動画と写真で紹介。

好きになってもいいですか。

好きになってもいいですか。 気付いた時は、どうしようもなく あなたにひかれてしまっていたのです。 あなたの仕草。 あなたの吐息。 あなたの足音。 あなたの眼差し。 あなたのすることで、 私の心をふるわさないものは何一つありません。 あなたという人が、ただ存在するだけで、 すべてが悦ばしいのです。 許 […]

恋の詩 ~恋は、隠しきれるものではないから~

『恋とはひっきょう隠しきれるものではない』 想いは必ず心から言葉、心から瞳にあふれ出る そして心から心へと伝わっていく 黙っていても眼差しは正直だ 眼差しの先にはいつでも恋する人がいて、 その姿を追いかけている 視界から消えても、まだ追い求めている 他人が二人の間を覗き見る時、 この世から二人以外の […]

僕の居場所 ~僕は淋しい野良猫~

僕は淋しい野良猫で、帰る場所を探している。 いつでも、どこからでも、帰って行ける場所だ。 夕べ、犬に言われたよ。 「犬はどこででも眠ることができる。自由を愛しているからさ」 だけど帰る場所のない自由なんて、ただ浮いてるだけだ。 もし君が死んだら、君には泣いてくれる人がいるの? 次の日、交差点で、車に […]

悪女 VS キャリアウーマン 女二人が火花を散らす松本清張の『疑惑』

一台の車が埠頭から海に突っ込み、鬼塚球磨子は救助されるが、車内に取り残された夫の白河福太郎は死亡する。前科四犯の毒婦の先入観から、球磨子の犯行という前提の元に裁判が進むが、彼女の弁護を引き受けた佐原律子の鋭い推理により、思いがけない事実が明らかになる。桃井かおりと岩下志麻、二大女優が火花を散らす野村芳太郎監督の傑作。

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