2018/06/05 改訂版 「親を捨てよ 家を出よう」「大学には行った方がいいの?」「好きなことをして生きるは正解か」を追記

Calling you 生きる希望と優しさと 映画『バクダッド・カフェ』より

Calling you 生きる希望と優しさと 映画『バクダッド・カフェ』より
今も世界中で愛される名曲『コーリング・ユー』と、この曲を一躍有名にした映画『バグダッド・カフェ』を動画とSpotifyで紹介(ジュヴェッタ・スティール&ホリー・コール)。互いに伴侶を失い、1度は生きる希望もなくした二人の女性が寂れた町のカフェで交流を深め、再び幸せを見出す物語。八方塞がりの彼女らが、たまたま手にしたマジックの道具を通して笑顔を取り戻すプロセスは、見る人に希望の光を投げかける。マジックショーの場面で歌われる『ブレンダ・ブレンダ』の歌詞に象徴されるように、「浮き世の悩みも 魔法で消える」がこの作品のメッセージ。癒やしと元気が欲しい方におすすめのハートウォーミングな作品です。

私が初めてこの映画を見たのは、「失恋」「失業」「病気療養」と、不幸(?)がトリプルで重なった秋の日の事だった。
手術の傷も癒えず、自宅で悶々としている私に、「何も考えずに、ボーッと見たらいいよ」と友達が勧めてくれたのがきっかけだ。

それまでも、女性誌などで「おすすめの映画」としてよく取り上げられていたし、レビューの評価も上々だったので、興味はあったのだが、どちらかといえば、アクションやSFの方が好きな私は、この手のまだるっこい人間ドラマはずっと後回ししてきたのだった。

いつもクールな彼女がそれほどまでに勧めてくれるのなら、一度見てみるかと思い、さっそくレンタルして見たのだけれど、映像よりは音楽、物語よりは主題歌の「Calling you」に涙してしまった私。

この映画は女同士の友情がウリなのだけど、挿入歌にある「浮き世の悩みも 魔法で消える」の歌詞が象徴するように、幸せに生きて行くには、ほんのちょっとのユーモアと気持ちの切り替えが必要なんだよ――ということを教えてくれる、軽いタッチのドラマなのだ。

STORY

茫漠たる砂漠のど真ん中にポツンと看板を掲げる『バクダッド・カフェ』。
コーヒーマシンは朝から調子が悪いし、夫もエラそうに威張りたおして、ちっとも幸せじゃない女主人のブレンダ。

彼を追い出した後、一人、ひそかに涙を流すブレンダの前に現れたのは、大女のドイツ人ジャスミンだった。

ジャスミンもまた、ラスベガスに行く途中、夫と大喧嘩して別れてきたところ。
宿を求めて、バクダッド・カフェにやって来たのだが、まるで場違いなジャスミンにブレンダは戸惑うばかりだ。

しかし、朗らかなジャスミンに、生意気ざかりのブレンダの子供達も、周囲の住民も、心を開いて慕い寄るようになり、砂漠のしけたカフェは次第に活気を取り戻していく。

そんなジャスミンには、一つ困った問題があった。
それは、夫と別れる際、間違って夫のトランクを持ってきてしまったことだった。
トランクの中には、なぜかマジック用の道具一式が入っていて、それに興味を示したジャスミンは、みるみるマジックの腕を上げていく。

やがて彼女のマジックと明るいキャラクターは、この道を行き交うドライバーたちの評判になり、カフェは大繁盛。
満員のお客を相手に、「浮き世の悩みも 魔法で消える」と歌い、ジャスミンもブレンダもとても幸せだった。

ところが、ジャスミンのビザ無し就労が発覚し、彼女はドイツへの帰国を命じられる。

マジック・ショーが終わると、ドライバーらの足も遠のき、カフェは再び閑散としてしまう。

しかし、ジャスミンは、本国で手続きを終えると、すぐにバクダッド・カフェに戻ってきた。

彼女を慕っていた画家のルーディは早速プロポーズし、ブレンダの夫も家に戻ってきて、めでたし、めでたし……というお話しです。

この映画の要は、何と言っても、ジェヴェッタ・スティールの歌う主題歌「Calling you」。

歌詞が映画全体に素晴らしくマッチして、歌を聞いているだけで、温かい気持ちになります。

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