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建築の理想と現実――あるいは自分との闘い 安藤忠雄『連戦連敗』より

理想主義とはかけ離れた、非常にドロドロとした現実的な闘いですが、建築とは本来、社会を相手にしなければならない、きわめて泥臭い部分を内包する仕事です。画家や彫刻家といった芸術家と違い、一人で仕事を完遂し得ないのです。そして、常に、クライアントと施工者という他者を介してしか実現し得ない仕事でもある。さまざまなしがらみの中での闘いなのです。

接続ミッション開始と潜航準備 一つ一つの航海が心の糧

洋上での作業は非常に危険で、多くの人手を必要とするものです。 地上で機材を動かす場合、揺れや横波を心配する必要はありませんが、洋上の場合、足下は絶えず揺れ動き、風も強いです。波が高ければ作業場に浸水しますし、海中に落下すれば命の危険もあります。 海洋調査のスケジュールを組んでも、一度、嵐に見舞われれ […]

正直に生きる ~フジ子・ヘミングの人生に学ぶ~

波瀾万丈のピアニストで知られるフジ子・ヘミングさんの著書『フジ子・ヘミング 運命の力』に、こんな言葉があります。 『何もこわいものなどなかった。  正直にやっていれば、必ず大丈夫だと思っていた』 日本人の母とスウェーデン人の父の間に生まれたフジ子さんは、母からピアノの手ほどきを受け、ヨーロッパで一流 […]

チャーリー・パーカーと映画『Bird』 伝説の「Lover Man」レコーディング

先日、クリント・イーストウッドの映画を探していたら、天才サックス奏者チャーリー・パーカーの伝記映画『バード』に行き当たった。 チャーリー・パーカーは「モダンジャズの父」と呼ばれ、勢いのあるアドリブで一世を風靡したが、若い頃から麻薬とアルコールに耽溺したため、35歳の若さで急逝する。 数ある名演の中で […]

理想は生まれ出するも奇形ばかり カラマーゾフの兄弟』随想(8)

いまだに彼らの叡知も、心の情熱も、その昔キリストの示された姿より、さらに人間とその尊厳にふさわしいような立派な姿を創出することができないのだからな。かりにその試みがあったにせよ、できあがるのは奇形ばかりなのだ。

生かす創造 壊す創造 環境と建築 安藤忠雄の『連戦連敗』より

何でも「作ればいい」というものではないと思う。 創造というのは、その名の通り、自分も生かし、周りも生かすことだから、その創作物の為に周りが不幸になったり、百年先まで祟られるなら、それは創造ではなく、破壊だろう。 日本では一口に『つくる』というけれど、英語には、make、create、produce、 […]

いかにして我は無神論者となりしか 『カラマーゾフの兄弟』随想(9)

俺は神を認める。それも喜んで認めるばかりか、それ以上に、われわれにはまったく計り知れぬ神の叡知も、神の目的も認めるし、人生の秩序や意味も信じる。われわれがみんなその中で一つに融和するとかいう、永遠の調和も信じる。

現代に生きる『カラマーゾフな人々』

ドストエフスキーというと、「長い」「暗い」「くどい」「難解」、長編を読み慣れてない方にはひたすら眠くて退屈な作品でしかないと思います。 実際、人類史に残るクライムストーリー『罪と罰』も、あっと驚くトリックがあるわけでもなければ、ジェイソン・ステイサムのようにお洒落な刑事が出てくるわけでもない。ひたす […]

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