映画

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古今の名作からB級マイナー映画まで、お気に入りの作品を熱く紹介。

幸福な笑顔を世界に伝播 映画『ミニオン』とファレル・ウィリアムスの『Happy』

初めてファレル・ウィリアムスの『Happy』を見たのは、世界がテロの斬首動画に震撼していた頃。一方で恐怖、一方でHappyを唱える、地上の二つの真実について考察。決して溶け合うことのない対岸の価値観もハッピーな笑顔で変えられるのか。平和を願う声は空しいのか。それが聞こえなくなった時こそ世界滅亡のカウントダウンが始まるというコラム。

映画『マトリックス』が本当に伝えたいこと ~君は心の囚人 / What’s is MATRIX 英語で読み解く

仮想現実を舞台にしたサイバーアクションで知られるが、本質は心と世界の関わりをテーマにした哲学的な作品である。私たちが「自分」や「世界」と捉えているものは、自身の思い込みが作り出したイメージに過ぎず、心を解き放てば空を飛ぶことだってできる。You are the prisoner of you mind (君は君の心の囚人)なのだ

映画『ベン・ハー』~聖書とキリスト教の物語~

大きな十字架を背負い、刑場へと向かうナザレの人を見て、ベン・ハーは叫びます。「この人は、僕に水と生きる力をくれた人だ。この人が一体何をしたというのだ?!」「この方は、人類のあらゆる苦痛を一身に背負うために、この世に生を受けられたのだ。ご覧、あの十字架に、人間のあらゆる罪が重くのしかかっているようではないか。これは終わりではない。始まりだ。いずれ、世界中の人々がこの方に付き従って行くだろう」

神は言葉なり 真理が世界を支配する『ザ・ウォーカー』

人間の本性が善でなければ――あるいは、欺瞞よりは誠実を、混沌よりは秩序を、尊ぶものではないとするなら、聖書もこれほど人と深く結びついたりしない。パウロが何を言い聞かせても、社会の隅々まで行き渡っても、一時のブームで過ぎ去り、イエスの言葉などとおの昔に忘れ去られていただろう。

映画『アイヒマンを追え』 なぜ戦犯は裁かれねばならないのか ~歴史と向き合う意義

今、ドイツを中心に、ナチズムや人種迫害の歴史と向き合う作品が増えているように思う。 私が最近観た作品の中では、『ハンナ・アーレント』『帰ってきたヒトラー』『ヒトラー暗殺、13分の誤算』『アイヒマン・ショー 歴史を映した男たち『サラの鍵』(フランスのヴェロドローム・ディヴェール大量検挙事件をモチーフに […]

21世紀の正義と教育 ヒーローとは何か 映画『ローガン』

長期間、連載の続いたヒーローものをどう終わらせるかは案外難しい問題と思う。 梶原一騎の『愛と誠』みたいに、「終わったものは、終わったの! 続編もスピンアウトもあるかい!!」みたいに、本編の『完』で永遠に終わる作品もあれば、だらだらだらだら無駄な展開を繰り返し、とってつけたようなエピソードで収入を繋ぐ […]

最低のクズ映画と批評されても『ショーガール』が好きな理由 

のっけから殴る・吐く・脱ぐ・絡む、セクシー&バイオレンスを得意とするバーホーベン監督の映画だから、多少の過激さは覚悟していたものの、主役ノエミを演じたエリザベス・バークレーのあまりの「下品さ」と、芸術性もへったくれもないオッパイ&お尻の露出度、何より深みも練りもない少女漫画のような筋書きゆえに、評論家および観客からコテンパンに批評され、その年のラジー賞に選ばれる始末

映画『ブラッド・ダイヤモンド』紛争ダイヤの悲劇・レオナルド・ディカプリオ最高傑作!

声高に「アフリカは可哀相な国ですよ」「紛争ダイヤを買うことは悪いことですよ」と訴えるのではなく、それに巻き込まれた一般市民の悲劇に焦点を当てることによって、かえって問題提起に成功しており、見終わった後、宝飾店のショーケースに飾られたジュエリーの豪奢な輝きに苦々しい思いを抱く人が大半ではないだろうか。

なぜ小児性犯罪には厳罰が科せられるのか 映画『世紀のスクープ スポットライト』

日本で『小児性犯罪』といえば、何もかもいっしょくたに語られがちだが、『表現の規制』と『ゾーニング』は違うし、『マンガやアニメの表現』と『実在の子供の人権』は似て非なるものだ。なにかといえば、表現の規制だ、独裁だ、と、過剰な反応がかえってくるのも、個々に異なる問題を同じ線上に捉えて、是か非かで結論づけ […]

映画『エイリアン』の生殖とエロティシズム 

エイリアンをデザインしたH・R・ギーガーの芸術を味わう作品でもあります。H・G・ギーガーの作品の根底にあるのは『性』や『生殖』であり、『エイリアン』もそれを受け継いでいる──という一文がありました。 どこで目にしたかは覚えていませんが、「なるほど」と納得行ったものです。 それも含めて、セックスと生殖から見た「エイリアン」のレビューを書いてみようと思います。

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