人間とは乗り越えられるもの

人間とは乗り越えられるもの

《God schiep de Aarde, maar de Nederlanders schiepen Nederland 世界は神が創り給うたが、ネーデルラントはネーデルラント人が作った》

彼も十九歳になり、今では父の死や生き様と正面から向き合う余裕もある。プロテウスのパイロットになるという目標に燃えているせいか、悪夢にうなされる回数もめっきり減った。
そんな彼が生涯かけて理解したいのは、あの晩、堤防を守りに戻った父の気持ちだ。
*
自分も被災者の一人であり、土木技師の父親を亡くした体験を語ると、教授はうんうんと頷き、あの晩、各地で多くの作業員が命を落とし、今はその遺族や元住民が中心となって復興ボランティアに取り組んでいることを教えてくれた。
「人間とは乗り越えられるものだよ」と髭の教授は言った。
「創造的であることが、あらゆる苦悩から我々を救ってくれる。傷つき、苦しむ自分を恥じなくなった時、本当の意味で君は悲劇から自由になれる」

海洋小説『曙光』 MORGENROOD (上)

「人間とは乗り越えられるもの」から以下の台詞はニーチェの名言の応用。
「最高の美徳は何か。もはや自分に恥じないこと」

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sanmarie*comに掲載していた【「親 死んでほしい」「親 殺したい」で検索する人が多いので】の電子書籍です。心理学者・河合隼雄の名著『家族関係を考える』で紹介された『内面的な親殺し』と、父親殺しを描いたギリシャ悲劇『オイディプス』の物語をベースに、なぜ「親 死ね」「親 殺したい」といった感情が芽生えるのか、乗り越えるには何が必要か、分かりやすく解説しています。
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