2018/06/05 改訂版 「親を捨てよ 家を出よう」「大学には行った方がいいの?」「好きなことをして生きるは正解か」を追記

Novella

本当は自由なんかちっとも欲しくないくせに

良も、自由に憧れるだけ、本当のところ、自分が何を為すべきか、この世に何が必要かなど考えちゃいない。自由という言葉がもつ開放的な響きに憧れているだけで、自分の立ち位置や本当の望みさえ分かってないような気がする。『自由』は他人に認めさせるものではない。己の中に深く静かに宣言するものである。

姉さんの年が、そのまま世界の年のような気がする

血は立ったまま眠っている 良(=17歳。自動車修理工)は、灰男(=23歳。テロリスト)の舎弟みたいなものだ。 「がらすがあったら石をぶつけろ。壁があったらけとばすんだ」という灰男と一緒に、物を盗んだり、壊したり、を試みている。 そのくせ、どこか臆病で、躊躇いもある。 破壊と従順の狭間に立ち、現実を憎 […]

他人の首に剃刀をあてられるのは、他人に信用されているから

おれはな、いまの時勢みたいに人が信用できなくなってるときに、他人の首にじゃりじゃりっと剃刀をあてる仕事をしていられるのは、自分が他人に信用されているからだと思ってるのさ。な、そうだろう。誰だって仇の剃刀に自分の喉をあずけっこねえやな。

血は立ったまま眠っている

地下鉄の 鉄筋にも 一本の電柱にも ながれている血がある そこでは 血は 立ったまま眠っている 窓のない素人下宿の 吐瀉物で洗った小さな洗面器よ アフリカの夢よ わびしい心が 汽笛を鳴らすとき おれはいったい どの土地を うたえばいい? 戯曲 毛皮のマリー・血は立ったまま眠っている (角川文庫) 『 […]

去年の汽車に ことしのおいらが乗るってことはできないだろう

戯曲 毛皮のマリー・血は立ったまま眠っている (角川文庫) 時は足早に過ぎ去る。 自分は何も変わらないのに、世界の物事は物凄い勢いで傍らを走り去っていく。 過ぎ去ったものに、憧れても、悔やんでも、どうすることもできない。 それを諦念とするか、後悔のままとどめ置くかはその人次第。 ただ一つ、確かなのは […]

歴史を信じないものは歴史に復讐される

『歴史を信じない者』とは、自分に都合が悪いからと、あったことを無かったことにしたり、誇張したり、削減したり、一方的にストーリーを書き換えてしまうことをいう。それは一時期、物事を有利に運ぶかもしれないが、事実は事実として永久に変わらないのだから、いつかは自分自身が書き換えられ、糾弾されることになる。歴史に裏切られるというのは、そういう意味だ。真実は決して黙ってないのである。

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