クラシック音楽

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映画『Shine』とラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番

一人の芸術家が、一つのテーマに挑む様は、凄まじくもあり、神々しくもある。 それは生活に役立つ道具を生み出すわけでもなければ、数十億の市場を作りだすわけでもない(スターウォーズみたいにヒットすれば、そうなるかもしれないけれど)。 正直、この世に美しい曲や物語が誕生したところで、不況や国際問題が解決する […]

チャイコフスキーのバイオリン協奏曲が輝くハートフル・コメディ映画『オーケストラ!』

クラシック音楽をテーマにした映画と言えば、やたら高尚だったり、やたらシリアスだったり、こちらも身構える作品が主流で、「音楽は良かったけど、なんか疲れた」と感じることも少なくありません。その点、寄せ集めオーケストラのどたばたパリ公演の模様を描いた『オーケストラ』は、笑いあり、涙あり、の上質な映画。

冨田勲の『惑星』と宇宙を旅する シンセサイザー音楽の真髄

子供の頃、私の宇宙の入り口と言えば、「ギリシャ神話」「学研の科学」「プラネタリウム」「NHKスペシャル」「カール・セーガン」、プラス幾多のアニメ&特撮。それにロマンの味付けして、壮大に膨らませてくれたのが、宮川泰さんの音楽。『ロマン』という言葉は宮川泰士(=宇宙戦艦ヤマト)に教わったにも書いているよ […]

アンドレ・ワッツのピアノ・リサイタルに寄せて / ラフマニノフピアノ協奏曲とリスト名曲集

「一流」とか「巨匠」とかいうタイトルは誰が決めるのだろう。時には、それに属さぬ人が、生涯忘れ得ぬような名演を残すことだってあるはずだ。あの夜のワッツは本当に神がかっていたし、あれほどの演奏を2千円ポッキリで聴けた私もなんと幸福だったのかと思う。

帝王リヒテルのチャイコフスキー『ピアノ協奏曲第一番』/ ショパンのエチュードOp10, No.4

ロシアの三大ピアニストと言えば、「リヒテル、ギレリス、ペトロフ」というのが一般的らしいが、私はあえてここから一名を差し引いて、『リヒテル&ギレリス』の両名をもってクラシック・ピアノの最高峰と位置づけたい。 そりゃもう、通に言わせれば、「ミケランジェリがいるだろ」「ホロヴィッツはどーした」と、さんざん […]

有吉京子の『SWAN』を観る(9) ~真澄とレオンの『牧神の午後』

ルシィの『ボレロ』を通して、ほんの少しモダン・バレエへの入り口が見えてきた真澄。 バランシンのテスト演技では、レオンと『スコッチ・シンフォニー』を好演し、その可能性を十二分に見せつけたにもかかわらず、レオンの相手役はやはりマージに決定してしまいます。 しかし、その場でレオンが「真澄が相手でなければ踊りません」と公言したことから、レオンまでもチャンスを失い、これからどうなるのかと不安でいっぱいの矢先、もう一人の名振付家、ジェローム・ロビンスから、「君たちのペアに大きな可能性を見た。よければ、『牧神の午後』を踊ってみないか」とオファーを受けます。 二人は快諾したものの、モダンという新たな道をめぐって、レオンと真澄の心はすれ違うばかり。 迷う真澄に手を差し伸べようとしないレオンの冷淡な態度とは裏腹に、友人のルシィはあふれんばかりの優しさをもって彼女に寄り添います。

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