意匠とデザイン

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アイデアの原点は情報収集、体験、生きる姿勢 安藤忠雄の『連戦連敗』より

第4講「昨日を超えて、なお」から気に入った箇所を抜粋。机上のスタディだけでなく、現場を自身の目で見て、体験して、デザインを構築する重要性を説いている。また外国で仕事をする際の心構えや情報化時代の取捨選択、長いスパンに耐え抜く耐久力など、建築学生のみならず、芸術を志すすべての若者に捧げるメッセージ。

アイデアと人間の意思

人間のアイデアって何なのかしらね。 宇宙の塵のように人間の頭の中で生まれ、次第に形を取りながら、未だかつて誰も見たことがないような新しい物をこの世に作り出す。 社会や時代を動かしてゆく。 時には世界を席巻するような巨大市場を生み、人々の暮らしを根底から変えてしまう。 それが社会を豊かにすることもあれ […]

生かす創造 壊す創造 環境と建築 安藤忠雄の『連戦連敗』より

何でも「作ればいい」というものではないと思う。 創造というのは、その名の通り、自分も生かし、周りも生かすことだから、その創作物の為に周りが不幸になったり、百年先まで祟られるなら、それは創造ではなく、破壊だろう。 日本では一口に『つくる』というけれど、英語には、make、create、produce、 […]

公共の芸術としての建築と住民の人間形成 安藤忠雄の『連戦連敗』より

小綺麗な住宅街に行くと、住人もまた洒脱として、上品な暮らしをしていることが多い。 逆に、雑多な町では人の動きも忙しなく、賑やかな反面、不穏なところも少なくない。 瀟洒な町に暮らすから住人も洒脱とするのか、洒脱とした人が集まるから町並みも瀟洒になるのか、因果は分からない。 多分、どちらも本当。 『割れ […]

都市こそ人間の精神の基盤 安藤忠雄の『連戦連敗』より

日本の都市開発の出発点は、拠って立つ理念もなく、目標も曖昧なまま、ただ輸入した形式をそのままなぞることから始めてしまったのです。そこに軋みやズレが生じるのは当然です。役所は今もって、この都市計画法の下でしか都市を考えることができない。一方で、市民側にも都市に対する公的な精神が欠落してしまいますから、個人のエゴがむき出しになり、日本の都市はいまだ誇れる顔をもてないままです。

コンペで勝てなくてもアイディアは残る 安藤忠雄の『連戦連敗』より

コンペで勝てなくてもアイデアは残る。実際コンペのときに発見した新たなコンセプトが、その後に別なかたちで立ち上がることもある。 そもそも、実現する当てもないプロジェクトを常日頃から抱え、スタディをくり返し、自分なりの建築を日々模索していくのが建築家だろう。

民意か、自己表現か:公共の芸術としての建築

『安藤忠雄の連戦連敗』でも書いているように、建築は公共性の強い芸術であり、絵や音楽と違って、自分の好きなように作ればいい……というものではありません。一つ一つに巨額の建設費や維持費がかかりますし、一度作ってしまったものは、そう簡単に修正したり、取り壊せないからです。 本作では、デフォルメされたキャラ […]

理念のフレームワーク デザインの基礎と社会への思いやり

混沌とする社会情勢において、人々が求めるのは、心から共感できる指針です。シンプルで、親しみやすく、なおかつ希望のもてるスローガン。オリンピックや企業でも「こうありたい」という標語が掲げられますが、それは決してお飾りの理想ではなく、人々が一丸となって、大きな目標を達成する為の掛け声であり、戒めです。何 […]

デザインとは精神の具象 アイデアの対極は『無』

建築と社会とCivilizasion 人工島の海洋都市と社会の未来図にも書いていますが、この世に現れる、ありとあらゆる形には、その源泉となる”精神”があります。精神の中には、知識、センス、感性、経験なども含まれます。 スプーンでも、階段でも、車でも、キャンパスに形を描く時、デザイナーは、誰がどんな風 […]

同じ顔ぶれ、同じ資本が跋扈する ~なぜ社会のビジョンが必要なのか

「社会を変えよう」「○○改革」と簡単に言うけれど、一度、固定した階層や構造を変えるのは容易ではありません。学生のクラブ活動ならともかく、様々な業界や団体が縦横に絡み合い、数億、数十億、あるいはそれ以上のお金が行き交う中で、一つの仕組みを変えることは、あるものを否定し、あるものを解体することでもありま […]

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