渡辺淳一

死を受容する必要なんか、ない / 渡辺淳一の『無影灯』

患者は死期が近づいたら駄目なことを自然に自分で悟る。われわれが改めて言う必要などはない。患者は黙っていても助からないのを悟る。その時、俺は助からないのではないかとか、癌なのに嘘をついた、などと怒ったりはしない。彼らはそんなことを考えたくはないのだ。自分は駄目だとは思いたくない。だから、そんな怖いことは訊いてこない。医者は嘘をついていると知りながら嘘のなかに入っていこうとする。われわれがとやかく言わなくても、向こうから入ってくる

渡辺淳一の本当の名作 ~『無影灯』『愛人』『化身』『わたしの女神たち』etc

『失楽園』ブームがあまりに強烈だったため、渡辺淳一といえば「性愛小説家」というイメージがありますが、私は『女性に優しい作家』として読んでいます。 特に過去のエッセイなど読んでいると、とにかく女性を見つめる眼が優しい。 ブスと呼ばれる女性にも一点の美しさを見出すような柔らかい感性が感じられます。(昔は […]

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