人と社会

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生きてて、すみません

昔は青年らしい鬱屈の気持ちから「生まれてすみません」と自らを卑しんだものだが、今は長く生きすぎた厄介者の老人が「生きてて、すみません」と頭を下げる時代らしい。 竪穴に暮らしていた頃から、狩りのできぬ者、子の産めぬ者は仲間に蔑まれ、群れの隅に追いやられる……というのはあったかもしれないが、今はそれに輪 […]

情けは人の為ならず

自己責任論の矛先は、いずれ自分自身に向かう。 自分も同じ境遇に陥った時、周りに「助けて」と言えないからだ。 言えば、自分も同じように「自己責任」とあしらわれているのが目に見えている。 誰にも言えず、他人を信じることすらできず、自己責任の罠にはまって落ちていく。 昔から『情けは人の為ならず』というが、 […]

底辺にしか分からぬ感情がある シャーリーズ・セロンの映画『モンスター』

いよいよ全てを失い、誰にも相手にされなくなって、明日の生活も立ちゆかなくなったら、人は何を思い、どこに救いを求めればいいのか。 アイリーンの言動を見ていると、この世には、心の善悪も、能力の差もなく、ただただ境遇の差があるだけ――という現実を考えずにいないのである。

リーダーシップとは何ぞや『猿の惑星・新世紀』

政治とは取捨選択のプロセスである。 一つを選んで、一つは切り捨てる。 それが正解であろうと、間違いであろうと、多くの意見の中から一つを選び取り、国家の舵取りを行う。 学生時代から、班長やら、学級委員長やら、何度も務めてきた人なら分かると思うが、メンバー全員の言い分に一つ一つ頷いていては、プログラム一 […]

勝者が後進に道を譲る時 ヒーローの世代交代『カーズ 3』

人間は部品ではない。去る者、進む者、それぞれに敬意と想像力は必要だ。互いの焦りや苛立ち、侮蔑や野心をぶつけ合ったところで、お互いに後味の悪い思いをするだけだし、後進にとって何の手本にもならない。それよりも、人にはどうしても避けられない宿命があることを、老いも若きも理解し、互いに支え合う方がいい。

無視こそネット時代の良心

世界的に有名なYouTuberが富士の樹海に撮影に入り、自殺者の遺体を愚弄したと炎上したようだが「、私は自分のツイッターでフォロワーを対象に、動画投稿を自粛しているポールが復帰までどれくらいかかると思うかというアンケートを取ったところ、86%が1週間と答えた。私はそんなに長くはかからないと思う。販売 […]

脅迫などとんでもない 『ブラックジャックによろしく』にはめてみた

あなたの友人だって、わたしに同じ事をしたではないですか。公衆の面前でわたしの作品をけなし、利欲の権化のように批判した。わたしの作品にも哲学はあります。田舎の価値観と相容れないだけで、わたしにもわたしなりの公共心があり、芸術への献身があります。

運命のプレゼンテーション 価値ある仕事と社会の礎

人と社会にとって一番大切なのは『伝えること』です。気持ちも、アイデアも、相手に伝えないことには始まりません。 一方、『伝えること』には、常にリスクも伴います。無視、誤解、反発といった、ネガティブな反応です。 だからといって、伝えなければ、誰にも理解されません。何も言わずにおれば、安全圏にいられるかも […]

かもめのジョナサンと群れを愛そう

先日、カフカの『審判』を読み始めたものの、途中で真綿で首を絞められるような息苦しさを感じ、挫折。(そもそもカフカの作品に幸福感を求めてはいけない)。 その代わりに選んだのが『かもめのジョナサン』だ。 かもめのジョナサンといえば、一人群れから離れ、『極限速度』を追い求める、元祖・意識高い系。 「一族の […]

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